明らかな言語の遅れや知的な遅れがないので、幼児期での発見が難しいのがアルペルガー症候群です。
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<目次>、アスペルガー症候群の特徴。
- 1、アスペルガー症候群とは?
- 2、アスペルガーとADHD、違いと共通点
- 3、アスペルガー症候群の特徴、6つの具体例
アスペルガー症候群とは?
Asperger syndrome
アスペルガー症候群とは、コミュニケーションなどの対人関係が苦手な発達障害です。限定した常同的な興味、行動をするという特徴があります。
多くの症状は自閉症と同じですが、アスペルガー症候群は、明らかな知的な遅れ、言語発達の遅れを伴わないのが特徴です。アスペルガー症候群は、広汎性発達障害と自閉症スペクトラム障害に含まれます。
アスペルガー症候群は、幼児期に言語発達の遅れがないため、障害の発見が難しいです。成長とともに対人関係の問題が現れてくるのが特徴です。これまでは思春期や成人後に、初めて診断を受けることが多かったのですが、最近は早い時期から診断を受けることも増えました。
最初にこの症例を発表したオーストリアの小児科医ハンス・アスペルガーにちなんで、アスペルガー症候群と名付けられました。
高機能自閉症とアスペルガー症候群は、どちらも知的な遅れがなく、自閉症スペクトラム障害に含まれ明確な線引きはできませんが、高機能自閉症では、言葉の遅れが見られるのが特徴です。
アスペルガー症候群の具体的な特徴の例
アスペルガー症候群の子には、こんな特徴があります。
大人のアスペルガー症候群の特徴の具体例
アスペルガー症候群の発生頻度
アスペルガー症候群は約4000人に1人と言われています。
この発生頻度は、狭い意味でのアスペルガー症候群の発生頻度です。知的障害がない高機能自閉症も含めた広い意味でのアスペルガー症候群は、自閉症より多いと言われています。アスペルガー症候群は男性に多く見られます。
違いはココ。アスペルガーと注意欠如多動性障害ADHD
アスペルガーの特徴とよく似た発達障害のADHD、2つの比較表です。
アスペルガー症候群 |
ADHD |
---|---|
相手に興味がなくて、相手の話を聞かない。 |
気が散って、相手の話を聞かない。 |
いつもと違う何かに反応して、相手にキレてしまう。 |
感情がおさえられず、衝動的にキレてしまう。 |
相手が嫌がるという概念がない。 |
わかっているけど、衝動的に相手が嫌がることをしてしまう。 |
共通点は、人付き合いが不得意。アスペルガーとADHD
人付き合いが不得意なのは、共通の特徴です。
アスペルガー症候群は、相手の気持ちに全く興味や関心がなく、一方的に行動してしまうのが原因です。
注意欠如多動性障害ADHDは、相手の気持ちはわかるけど、衝動的に行動してしまうのが原因です。
アスペルガー症候群の特徴の具体例
アスペルガー症候群の具体的な特徴を紹介します。
他の人と話している時に自分のことばかり話してしまって、相手の人にはっきりと「もう終わりにしてください」と言われないと、止まらないことがよくあります。
周りの人から、「相手の気持ちがわからない、自分勝手でわがままな子」と言われてしまいます。
でも、大好きな電車のことになると、専門家顔負けの知識をもっていて、お友達に感心されます。
1.人に関心がない、空気が読めない。アスペルガー症候群の特徴
他人に関心がなく、その場の雰囲気を読み取って行動することが苦手です。
人に関心がない、人付き合いが苦手。
アスペルガー症候群の特徴は、自分以外の他人のことに関心がないこと、人付き合いが苦手なことです。いつも一人で遊んでいる。友人がいないし、友人が欲しいと思っていない。友達とすぐにトラブルになる。他人のことに関心がない興味がない。人付き合いが苦手なことが、アスペルガー症候群の特徴です。
空気が読めない、雰囲気が理解できない。
アスペルガー症候群の特徴は、空気を読めないことです。
その場の雰囲気が理解できません。いわゆるKY、天然です。周囲の人の気持ちを考える気がなく、場面や状況に応じた対応ができません。みんなが静かにしているから、自分も静かにするということが理解できない特徴があります。
人の気持ちがわからない、表情が読めない。
アスペルガー症候群の特徴は、人の気持ちがわからないことです。
対人関係が不器用で、相手の気持ちがわからないし、相手の気持ちには興味がない。厳しい表情の人を笑ってしまう。にらまれても気づかない。相手が嫌な表情をしても気がつかない。人の気持ちが理解できない特徴がありあます。
常識や暗黙のルールが理解できない。
アスペルガー症候群の特徴は、常識やマナーが守れないことです。
友達の物を勝手に使うとダメということが理解できない。なんとなく決まっているルールが理解できない。暗黙のルールが理解できない特徴があります。
2.コミュニケーションが苦手。アスペルガー症候群の特徴
言葉の遅れはありませんが、人との会話が苦手で、上手に感情表現ができません。
曖昧な表現が理解できない。
アスペルガー症候群の特徴は、抽象的な表現や曖昧な表現が理解できないことです。
「あれ」「いつか」「たぶん」「ちゃんと」こういったあいまいな表現が理解できない。抽象的な表現が理解できないことがアスペルガー症候群の特徴です。
言葉の遅れはないけど、会話がちょっと変。
アスペルガー症候群の特徴は、会話がちょっと変なことです。
アスペルガー症候群は、言葉の遅れはありません。逆に言葉の発達が早い場合もあるくらいです。それでもコミュニケーションは苦手。すらすらと早口でずっと変なお喋りをしている。変に大人びた表現を使って喋る。専門用語みたいな難しい言葉を使って喋る。ちょっと会話が変で、コミュニケーションが苦手なことが、アスペルガー症候群の特徴です。
冗談や皮肉が理解できない。
アスペルガー症候群の特徴は、慣用句や冗談、皮肉などが理解できないことです。
比喩や例えを言葉の意味を文字通りにとらえてしまう。全く冗談が通じない。具体的で直接的な表現だけしか理解できないことがアスペルガー症候群の特徴です。
感情表現ができない。
アスペルガー症候群の特徴は、自分の感情を表現できないことです。
思ったことを言わない。自分の気持ちを表情に出さない。泣かない。笑わない。嬉しくても相手に感謝の気持ちを伝えられない。怒っても、悲しくても、喜んでも表情が変わらない。人に自分の気持ちを伝える必要性を感じていません。感情表現が苦手なのがアスペルガー症候群の特徴です。
3.運動が苦手、手先が不器用。アスペルガー症候群の特徴
運動が苦手、手先が不器用で、道具が上手に使えません。
運動が苦手、運動神経が悪い。
アスペルガー症候群の特徴は、運動が不得意で、運動音痴なことです。
縄跳び、跳び箱が苦手。鉄棒の逆上がりができない。ラケットやボールなどの道具を使った運動が不得意。ダンスや体操が苦手。
極端に運動神経が悪いのがアスペルガー症候群の特徴です。
手先が不器用で、道具を使うのが苦手。
アスペルガー症候群の特徴は、手先が不器用で、道具を使うのが苦手なことです。
箸で食べるのが苦手。うまく鉛筆が使えず字が下手、絵が下手。
靴のひもが結べない。ハサミを使うのが苦手。指先、手先が不器用、体を使うのが不器用。
極端に不器用なのがアスペルガー症候群の特徴です。
4.特定の物にこだわる。アスペルガー症候群の特徴
自分が好きなことには、こだわりが強くマニアック。うまく活用すれば、素晴らしい特徴です。
変化が嫌い。こだわりが強い。
アスペルガー症候群の特徴は、いつもと違うこと、変化を極端に嫌うことです。
いつも通りにこだわりがある。同じことを繰り返して、いつもと違うと不安になる。予想と違うことがあると不安。予期しない変化でパニックになる。他の人が不思議に思うくらい同じことにこだわり、変化が嫌いなことがアスペルガー症候群の特徴です。
特定のものにはマニアック
アスペルガー症候群の特徴は、自分に興味があることに極端にこだわりマニアックなことです。
電車のことは全て暗記、地図を暗記している。自分に興味があることには、異常にこだわり暗記したり集めたりする。特定の関心があることには異常にマニアックなのがアスペルガー症候群の特徴です。アスペルガー症候群には、知的能力がずば抜けて高い人がいるので、この特徴は得意分野を極めるのに役立っています。
5.感覚が偏っている。アスペルガー症候群の特徴
食べ物の好き嫌いが激しく、いろんな感覚が過敏です。
偏食、好き嫌いが激しい。
アスペルガー症候群の特徴は、偏食で、食べ物の好き嫌いが激しいことです。
肉が食べられない。魚が食べられない。野菜が食べられない。特定のものだけしか食べない。味覚が過敏で食べ物の好き嫌いが激しい。好き嫌いが激しく偏食、これがアスペルガー症候群の特徴です。
触覚、聴覚、視覚、嗅覚、平衡感覚。いろんな感覚が偏っている。
アスペルガー症候群の特徴は、いろんな感覚が偏っていることです。
触覚が敏感で触れる物を嫌がる。帽子を嫌がる。あごひもを嫌がる。服の素材が違うと嫌がる。ちょっとした明かりを眩しく感じる視覚敏感。白いものを眩しく感じる。周囲はなんともない明かりを眩しく感じる。
音を嫌がる聴覚敏感。大きな音でパニックになる。周囲の雑音が気になり集中できない。ちょっとした臭いを嫌がる嗅覚過敏。血がでても痛みを感じない。自分の体を傷つける自傷行為がある。平衡感覚が偏っていて姿勢が悪い、クルクル体を回しても全然目が回らない。いろんな感覚が偏っているのがアスペルガー症候群の特徴です。
6.要領が悪い。アスペルガー症候群の特徴
要領が悪くて、行動の切り替えが苦手です。
複数のことが同時にできない。要領が悪い。
アスペルガー症候群の特徴は、要領が悪くて、複数のことが同時できないことです。
黒板に書いていることを見ながら、ノートに書き写せない。人と話しながら、メモを取れない。知的能力が高くて、一つ一つのことはできても、それを同時にできないのが、アスペルガー症候群の特徴です。
行動が切り替えられない。
アスペルガー症候群の特徴は、一つのことをいつまでもやめない、行動が切り替えられないことです。
周囲の人が声をかけても、聞こえていないようにずっと同じことを続けてしまう。「片付けの後に食事」と言われても、ずっと片付けを続けてしまう。一つのことしかできなくて、行動が切り替えられないことがアスペルガー症候群の特徴です。