自閉症やADHDが原因の、問題行動があります。
自閉症スペクトラム障害、ADHDの問題行動
自閉症スペクトラム障害、ADHDを持つ子の問題行動です。
- 片付けができない。
- 行動の切り替えが遅い。
これらは、自閉症スペクトラム障害、ADHDを持つ子の問題行動です。
自閉症スペクトラム障害は、発達障害の診断名の一種で、以前は、広汎性発達障害と呼ばれていました。
対人関係のコミュニケーションが苦手なのが、自閉症スペクトラム障害の主な特徴です。
また、同じことを繰り返したり、こだわりが強いのも、自閉症スペクトラム障害の特徴です。
ADHDは、注意欠如多動性障害の略称で、発達障害の診断名の一種です。
注意力欠如、衝動性、多動性が、ADHDの主な特徴です。
また、行動のコントロールができない、気持ちが切り替えられないことも、ADHDの特徴です。
発達障害を持つ子の特徴は、一人一人に違いがあります。
自閉症スペクトラム障害と、ADHDは、別の診断名ですが、元々この2つの発達障害の症状には、明確な線引きができません。
発達障害が原因で、片付けができなかったり、行動が切り替えられないといった、問題行動をしてしまいます。
整理整頓、持ち物の分類ができない。
発達障害児の中には、片付けや整理整頓が苦手で、できない子がいます。
たくさんの物の中から、「いる、いらない」を判断したり、物を分類して、どの場所に収納するのかを判断するのが苦手なことが原因です。
また、一つのことに集中してしまうと、他のことが考えられません。
1箇所だけを綺麗に片付けても、他の場所がぐちゃぐちゃで、物が散乱している状態のこともあります。
片付けを始めようとしても、どうしていいかわからず、結局、手つかずで、全然片付けができていないこともあります。
親も子供と一緒に片付け。
叱っても効果がありません。
「片付けて!」と叱っても、発達障害児には、効果がありません。
整理整頓して、片付けられないのは、障害が原因だからです。
何をどう片付けていいのか、理解できない子には、まずは、親が一緒に片付けをしてあげることです。
どこから手をつけていいのか、わからない子には、「教科書はここに置いて」と指示してあげながら、親子で一緒に片付けます。
親子で片付けを続けることで、だんだん子供も一人で片付けができるようになってきます。
散らかりすぎる前に、こまめに何度も片付けする癖をつけさせるようにしましょう。
片付けやすい工夫をしよう。
机や棚には、入れる物の名前を書く。
片付ける気持ちはあっても、どこに片付ければいいのか、自分で判断できないのが、発達障害児の特徴です。
机や棚に、入れる物の名前を書いて、片付ける場所が簡単にわかる工夫をすると、発達障害を持つ子でも、自分で片付けができるようになります。
勉強の教科書は、国語、算数など、教科ごとに区別して、棚にシールを貼ります。
そして、国語の教科書、ノート、漢字ドリルなど、国語に関連する一式をまとめると、片付けのしやすさに加えて、忘れ物防止対策にもなります。
発達障害を持つ子は、棚の中や、引き出しの中の、どこに何を置けばいいのかわかりません。
棚の中のどの部分か、引き出しの中のどの部分か、親子で、そこまでを分類して決めてしまうと、子供自身でも、片付ける場所が理解できます。
また、物が多すぎると、片付けが難しくなります。
何を処分するかを、発達障害の子供一人では判断できません。
物が増えすぎたら、不要な物を親子で一緒に考えて処分しましょう。
ちょっとした工夫で、できるようになります。
行動の切り替えが遅い。
発達障害を持つ子には、夢中になると、他のことを全く考えられない特徴があります。
- テレビを見始めると、ずっと見続けてしまう。
- ゲームを始めると、人の話が聞こえなくなる。
このように、一つの行動から、次の行動へと、切り替えができません。
これは、自分がやりたいことへの衝動を抑えられずに、感情や行動をコントロールできないのが原因です。
他にも、次に自分が何をやるべきかを、計画的に考えることができないのが原因の場合もあります。
遊び始める前に、終わる時間を決める。
終わる時間を決めてから、遊び始める。
発達障害で、行動の切り替えができない子には、あらかじめ遊び終わる時間を決めてから、遊ばせましょう。
急に、遊びをやめるように言うと、気持ちの切り替えができずに、子供が言うこと聞きません。
子供も、親も、どちらもイライラするだけです。
遊び始める前から、終わる時間を約束すると、子供も納得してくれます。
さらに、遊びの終わる時間が近付いたら、少し前から、「あと5分で終わり」と声かけをします。
そうすると、子供も気持ちを切り替える準備ができます。
このルールも、最初は、うまく行かなくても、ずっと続けることで、だんだん発達障害を持つ子でも、約束が守れるようになってきます。
具体的な時間、具体的な行動を、事前に約束する。
時間を具体的に決める。
だらだらして、勉強を始められない子には、勉強を始める時間を、具体的に何時からと決めて約束しておきます。
・5時から宿題をやる。
・6時から夕食を食べる。
具体的な時間と、具体的な行動が決まらないと、行動の切り替えが苦手な発達障害の子は、ついついだらだらしてしまいます。
なるべく具体的に、行動の予定を決めて、親子で約束しておけば、比較的スムーズに次の行動に移れます。
子供と一緒に、無理せず、チャレンジしてみましょう。