学校と発達障害

発達障害児の就学先の基準、特別支援学校・学級・通級の障害の程度は?

発達障害・知的障害児の、特別支援学校・学級などへの就学基準は、法令で決められています。

大人の発達障害の特徴 小学生の発達障害の特徴 幼児の発達障害の特徴 乳児の発達障害の特徴

1、就学先は、保護者の意向を尊重し、教育委員会が決定

障害児の就学先は、保護者の意向を尊重し、教育委員会が決定します。

発達障害や、知的障害を持つ子が通う学校や学級には、障害の程度によって、4つの就学先があります。

  • 1、小学校・中学校の「通常の学級
  • 2、通常の学級に在籍しながら「通級による指導
  • 3、通常の小中学校の特別支援「学級
  • 4、特別支援「学校

「1の通常学級」が、障害の程度が比較的軽い区分で、「2の通級」、「3の支援学級」、「4の支援学校」の順番で、障害の程度が最も重くなります。

この4つの就学先には、それぞれに、どれくらいの障害の程度を対象としているかの、目安を決めた、法令などの基準があります。
その法令などの基準に基づき、それぞれの対象としている障害の程度に応じて、就学先が決定されます。

障害の程度に応じて、4つの就学先の区分があります。

障害児本人や保護者の意向が可能な限り尊重される。

保護者の意向が、可能な限り尊重されます。

就学先を決定するにあたっては、障害児本人や保護者の意向を、可能な限り尊重することが、「障害者基本法」によって、教育委員会には義務付けられています。
それぞれの就学先には、障害の程度の目安が法令などで決められていますが、保護者が希望すれば、少々の区分変更なら、認められることになっています。

教育委員会から、支援「学級」を勧められても、保護者の意向が、「通常の学級」であれば、教育委員会は保護者の意向を可能な限り尊重し、就学先を「通常の学級」に決定します。

もちろん、障害の程度が全くあってない就学先を保護者が希望した場合には、教員の人員不足などで対応ができずに、授業の進行を妨げるなど、他の子に迷惑がかかる可能性もあります。
そんな場合は、教育委員会の判断で、保護者の意向とは違った、就学先に決定されます。就学先の最終決定は、教育委員会の判断です。その辺は、常識の範疇での判断となります。

そもそも、軽度の障害児を対象とした「通常の学級」などに、重度の障害を持つ子を就学させても、適切なサポートが受けられず、障害児本人のためになりません。

障害の程度が、かけ離れた就学先では、障害児本人のためにならない。

障害者基本法

(教育)
第16条 国及び地方公共団体は、障害者が、その年齢及び能力に応じ、かつ、その特性を踏まえた十分な教育が受けられるようにするため、可能な限り障害者である児童及び生徒が障害者でない児童及び生徒と共に教育を受けられるよう配慮しつつ、教育の内容及び方法の改善及び充実を図る等必要な施策を講じなければならない。
2 国及び地方公共団体は、前項の目的を達成するため、障害者である児童及び生徒並びにその保護者に対し十分な情報の提供を行うとともに、可能な限りその意向を尊重しなければならない

保護者の意向にも責任がある。

保護者の意向が尊重される以上、保護者には就学先を正しく理解する責任がある。

教育委員会は、当たり前ですが、教育の専門家です。
障害児の保護者は、身近で障害児本人のことを見ていますが、教育の専門家ではありません。つまり、教育に関しては、保護者は素人ってことになります。

その専門家である教育委員会の意見と、素人の保護者の意向が違った場合には、基本的に「素人の意向が尊重されるルール」になっています。
これって、怖いことですよね。

保護者の無責任な発言によって、障害を持つ子の「適切な教育の場」が奪われる可能性もあります。

保護者の意向が認められる反面、保護者には子供の教育への責任が発生します。
しっかりと保護者が、「障害を持つ子供に本当に適した教育の場がどこか」を、見極める必要があります。

保護者も意見するなら、しっかり判断する責任があります。

就学には、療育手帳や障害者手帳の有無は、直接は関係ない。

手帳があっても、なくても、直接は、就学先の決定に影響はありません。

知的障害を対象とした、療育手帳や愛の手帳。
発達障害を対象とした、精神障害者保健福祉手帳。

そもそも手帳とは、障害者がサービスを受けやすくなる目的で、発行されるものです。
手帳を取得するか、取得しないかは、強制ではなく、任意です。

障害児本人や保護者が、サービスや補助を受けるために、手帳が必要なら、取得すればいいだけです。

これらの障害者を対象とする手帳の有無は、就学先の決定には、直接的には関係ありません。

手帳がないと、学校で障害への配慮が受けられない、と言ったことはありません。
児童相談所など公的機関の判定結果や、専門医の診断書などがあれば、特別支援教育を受けることができます。

また、手帳があると「通常の学級」に就学できない、と言ったこともありません。

2、通常の学級の就学基準、障害の程度

「通常の学級」は、障害の程度が最も「軽い」障害児を対象にしています。

小学校や中学校の「通常の学級」でも、障害に配慮した教育を受けることができます。
障害のない子供と一緒に「通常の学級」に在籍して、学習や生活のサポートを受けながら、授業を受けます。

しかし、「通常の学級」では、先生はクラスで一人だけなので、障害への配慮には限度があります。
授業などでは障害への一定の配慮はあるとは言え、障害のない子と、全く同じ授業を障害児が受けることになります。
そのため、障害児への負担が大きく最も辛いのが「通常の学級」と言えます。

当たり前ですが、この「通常の学級」では、最も軽い障害の程度を対象としています。

「通常の学級」の次に、障害が重くなるのが「通級による指導」の区分です。
その「通級による指導」より、軽い障害の程度を、基本的に「通常の学級」は対象としています。

配慮があるとは言え、障害児にとって一番キツイのが「通常の学級」です。

  • 「通常の学級」の障害の程度の基準
  • 最も軽い障害の程度が対象
  • 「通級による指導」の基準より軽い障害の程度

昔は、障害児への配慮は、通常の学級では受けられませんでした。平成19年に学校教育法が改正され、小中学校の通常の学級でも、特別支援教育が受けられるようになりました。
学校教育法第81条で、小中学校の通常の学級でも、障害に配慮した教育を行うと明文化されています。

学校教育法

第81条 幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び中等教育学校においては、次項各号のいずれかに該当する幼児、児童及び生徒その他教育上特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対し、文部科学大臣の定めるところにより、障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を行うものとする。

3、通級による指導の就学基準、障害の程度

通級による指導の就学基準は、障害の程度が文部科学省の通知で決められています。

「通級による指導」とは、通常の学級に在籍しながら、障害の程度に応じて、特別な場で週の1〜8時間程度の専門的な教育を受ける制度です。

例えば、言語障害を持つ障害児の場合には、言語教育に絞った授業だけを、特別な場で「通級による指導」を受けて、それ以外は通常の学級で障害のない子と一緒に授業を受けます。

「通級による指導」に就学する、障害の程度の基準は、文部科学省の局長が平成25年10月4日に全国の都道府県に発出した「障害のある児童生徒等に対する早期からの一貫した支援について」という通知で決められています。

通級による指導の対象となる、発達障害の種類は、次の通りです。

  • 言語障害
  • 自閉症
  • 情緒障害
  • 学習障害LD
  • 注意欠陥多動性障害ADHD

これらの発達障害のうち、「一部特別な指導を必要とする程度のもの」が、「通級による指導」の対象となる障害児です。

もちろん、通常の学級でも、発達障害に配慮した、特別支援教育を受けることができます。
しかし、通常の学級では、通常の先生が実施する、特別支援教育です。
当然ですが、通常の先生には、専門的な障害児教育の技術はありません。

「通級による指導」では、発達障害についての専門的な障害児教育が受けられます。
通常の学級に在籍しながら、障害で不得意な部分だけを、専門的な指導を受けるのが、「通級による指導」のメリットです。

通級による指導の就学基準、局長通知

全ての障害の種類の、通級による指導の就学基準です。

障害の種類

障害の程度

言語障害者

口蓋裂,構音器官のまひ等器質的又は機能的な構音障害のある者,吃音等話し言葉におけるリズムの障害のある者,話す,聞く等言語機能の基礎的事項に発達の遅れがある者,その他これに準じる者(これらの障害が主として他の障害に起因するものではない者に限る。)で,通常の学級での学習におおむね参加でき,一部特別な指導を必要とする程度のもの

自閉症者

自閉症又はそれに類するもので,通常の学級での学習におおむね参加でき,一部特別な指導を必要とする程度のもの

情緒障害者

主として心理的な要因による選択性かん黙等があるもので,通常の学級での学習におおむね参加でき,一部特別な指導を必要とする程度のもの

弱視者

拡大鏡等の使用によっても通常の文字,図形等の視覚による認識が困難な程度の者で,通常の学級での学習におおむね参加でき,一部特別な指導を必要とするもの

難聴者

補聴器等の使用によっても通常の話声を解することが困難な程度の者で,通常の学級での学習におおむね参加でき,一部特別な指導を必要とするもの

学習障害者

全般的な知的発達に遅れはないが,聞く,話す,読む,書く,計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示すもので,一部特別な指導を必要とする程度のもの

注意欠陥多動性障害者

年齢又は発達に不釣り合いな注意力,又は衝動性・多動性が認められ,社会的な活動や学業の機能に支障をきたすもので,一部特別な指導を必要とする程度のもの

肢体不自由者、
病弱者及び身体虚弱者

肢体不自由,病弱又は身体虚弱の程度が,通常の学級での学習におおむね参加でき,一部特別な指導を必要とする程度のもの

4、特別支援学級の就学基準、障害の程度

特別支援「学級」の就学基準は、障害の程度が文部科学省の通知で決められています。

特別支援学級に就学する、障害の程度の基準は、通級による指導の就学基準と同じ、平成25年の文部科学省の局長通知「障害のある児童生徒等に対する早期からの一貫した支援について」の中で決められています。

  • 支援学級、知的障害の就学基準(局長通知)
  • 知的発達の遅滞があり,他人との意思疎通に軽度の困難があり日常生活を営むのに一部援助が必要で,社会生活への適応が困難である程度のもの

療育手帳や、愛の手帳を持っていても、必ず支援学級や支援学校になるとは限りません。

この局長通知では、「日常生活を営むのに一部援助が必要」と「社会生活への適応が困難である程度」の2つが、支援学級の基準です。
療育手帳を持っていても、知的障害が軽度で、日常生活に援助が特に必要なければ、支援学級の基準を満たさないので、通常の学級に就学になります。また、社会生活適応性の度合いが、「やや困難」程度なら、通常の学級に就学になります。

療育手帳を持っていても、「通常学級」や「通級」の場合もあります。

  • 支援学級、発達障害の就学基準(局長通知)
  • 自閉症又はそれに類するもので,他人との意思疎通及び対人関係の形成が困難である程度のもの
  • 主として心理的な要因による選択性かん黙等があるもので,社会生活への適応が困難である程度のもの

特別支援学級の就学基準、局長通知

全ての障害の種類の、特別支援学級の就学基準です。

特別支援学級の就学は、この平成25年の文部科学省の局長通知で決められた、障害の程度の基準を参考に、教育委員会が決定します。

障害の種類

障害の程度

知的障害者

知的発達の遅滞があり,他人との意思疎通に軽度の困難があり日常生活を営むのに一部援助が必要で,社会生活への適応が困難である程度のもの

肢体不自由者

補装具によっても歩行や筆記等日常生活における基本的な動作に軽度の困難がある程度のもの

病弱者及び身体虚弱者

一 慢性の呼吸器疾患その他疾患の状態が持続的又は間欠的に医療又は生活の管理を必要とする程度のもの
二 身体虚弱の状態が持続的に生活の管理を必要とする程度のもの

弱視者

拡大鏡等の使用によっても通常の文字,図形等の視覚による認識が困難な程度のもの

難聴者

補聴器等の使用によっても通常の話声を解することが困難な程度のもの

言語障害者

口蓋裂,構音器官のまひ等器質的又は機能的な構音障害のある者,吃音等話し言葉におけるリズムの障害のある者,話す,聞く等言語機能の基礎的事項に発達の遅れがある者,その他これに準じる者(これらの障害が主として他の障害に起因するものではない者に限る。)で,その程度が著しいもの

自閉症・情緒障害者

一 自閉症又はそれに類するもので,他人との意思疎通及び対人関係の形成が困難である程度のもの
二 主として心理的な要因による選択性かん黙等があるもので,社会生活への適応が困難である程度のもの

5、特別支援学校の就学基準、障害の程度

障害の程度が最も重い場合には、特別支援学校に就学します。

特別支援学校の就学基準は、障害の程度が法令で決められています。
特別支援学校に入学する「認定特別支援学校就学者」は、学校教育法施行令の第5条で、次の通り決められています。

  • 認定特別支援学校就学者とは
  • 視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む。)で、その障害が、第22条の3の表に規定する程度のもののうち、当該市町村の教育委員会が、その者の障害の状態、その者の教育上必要な支援の内容、地域における教育の体制の整備の状況その他の事情を勘案して、その住所の存する都道府県の設置する特別支援学校に就学させることが適当であると認める者をいう。

発達障害だけで、知的な障害がない場合には、特別支援学校の対象外です。
知的障害が、「学校教育法施行令第22条の3」の基準に該当すれば、特別支援学校に就学できます。

  • 知的障害の基準「学校教育法施行令第22条の3」
  • 1、知的発達の遅滞があり、他人との意思疎通が困難で日常生活を営むのに頻繁に援助を必要とする程度のもの
  • 2、知的発達の遅滞の程度が前号に掲げる程度に達しないもののうち、社会生活への適応が著しく困難なもの

この「学校教育法施行令第22条の3」の2つの基準は、「1」の基準では、療育手帳や、愛の手帳の判定基準では、重度(IQ25以下)や中度(IQ50以下)の区分が目安となります。
また、「2」の基準では、療育手帳や愛の手帳の判定基準では、軽度(IQ75以下)の区分で、社会的適応性が特に乏しい場合が目安となります。

基準より重度の障害でも、希望すれば、支援学級への就学が認められる場合もあります。

この第22条の3の基準に該当する場合でも、障害児本人や保護者の希望により、支援学校以外を希望することもできます。

ただし、重度の障害児が、支援学校以外の普通の学校に就学を希望しても、教育委員会の判断で、他の子の授業の妨げになると判断されると、支援学校に就学が決定されます。

教育委員会は、障害の状態、教育上必要な支援の内容、地域の教育体制の整備状況などを考慮して、特別支援学校への就学を決めることが、学校教育法施行令で規定されています。

この第22条の3の基準より、障害の程度が軽度の場合には、特別支援学校には就学できません。

また、基準より障害が「軽い」場合は、たとえ、障害児本人や保護者が、支援学校への就学を希望しても、基本的には特別支援学校への就学は断られます。
学校教育法施行令の第5条で、特別支援学校に入学する「認定特別支援学校就学者」は、第22条の3の表に規定する程度のもののうちから、選ばれると決められているからです。

特別支援学校は、障害児に対して手厚い支援があります。
そのため、障害が比較的重度で、本当に困っている障害児だけに限定して、特別支援学校では対象にしているのです。

学校教育法

第72条 特別支援学校は、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む。以下同じ。)に対して、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることを目的とする。

第75条 第72条に規定する視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者の障害の程度は、政令で定める。

学校教育法施行令

特別支援学校の就学基準となる、障害の程度の一覧表です。

第22条の3 法第75条の政令で定める視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者の障害の程度は、次の表に掲げるとおりとする。

区分

障害の程度

視覚障害者

両眼の視力がおおむね〇・三未満のもの又は視力以外の視機能障害が高度のもののうち、拡大鏡等の使用によつても通常の文字、図形等の視覚による認識が不可能又は著しく困難な程度のもの

聴覚障害者

両耳の聴力レベルがおおむね六〇デシベル以上のもののうち、補聴器等の使用によつても通常の話声を解することが不可能又は著しく困難な程度のもの

知的障害者

一 知的発達の遅滞があり、他人との意思疎通が困難で日常生活を営むのに頻繁に援助を必要とする程度のもの
二 知的発達の遅滞の程度が前号に掲げる程度に達しないもののうち、社会生活への適応が著しく困難なもの

肢体不自由者

一 肢体不自由の状態が補装具の使用によつても歩行、筆記等日常生活における基本的な動作が不可能又は困難な程度のもの
二 肢体不自由の状態が前号に掲げる程度に達しないもののうち、常時の医学的観察指導を必要とする程度のもの

病弱者

一 慢性の呼吸器疾患、腎臓疾患及び神経疾患、悪性新生物その他の疾患の状態が継続して医療又は生活規制を必要とする程度のもの
二 身体虚弱の状態が継続して生活規制を必要とする程度のもの

6、まとめ、特別支援学校・学級・通級の障害の程度

発達障害・知的障害児が、支援学級・学校に就学する基準のまとめです。

  • 障害の程度によって4つの就学先がある。
  • 就学先の決定では、障害児本人や保護者の意向が可能な限り尊重される。
  • その意向が尊重される以上、本人や保護者にも責任がある。
  • 就学には、療育手帳や障害者手帳の有無は、直接は関係ない。
  • 「通常の学級」は、障害の程度が最も「軽い」障害児を対象
  • 障害児への負担が大きく最も辛いのが「通常の学級」
  • 「通級」の就学基準は、文部科学省の通知で決まっている。
  • 「通級」の目安は、発達障害で「一部特別な指導を必要とする程度のもの」
  • 「通級」では、基本的に知的障害を対象としていない。
  • 「支援学級」の就学基準は、文部科学省の通知で決まっている。
  • 「支援学級」の目安は、自閉症などで、他人との意思疎通や対人関係の形成が困難
  • 「支援学級」の目安は、知的障害で、意思疎通に軽度の困難、日常生活に一部援助、社会生活への適応が困難
  • 「支援学校」の就学基準は、学校教育法施行令第22条の3で決まっている。
  • 発達障害だけで、知的な障害がない場合には、「支援学校」の対象外
  • 「支援学校」の目安は、重度・中度の知的障害が対象
  • 「支援学校」の目安は、軽度の知的障害でも、社会生活への適応が著しく困難なら対象

障害の程度にあった、適切なサポートを受けられるように就学先を決めましょう。

学校教育法施行令

就学先の決定についての条文の抜粋です。

第二節 小学校、中学校、義務教育学校及び中等教育学校
(入学期日等の通知、学校の指定)
第五条 市町村の教育委員会は、就学予定者(法第十七条第一項又は第二項の規定により、翌学年の初めから小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校又は特別支援学校に就学させるべき者をいう。以下同じ。)のうち、認定特別支援学校就学者(視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む。)で、その障害が、第二十二条の三の表に規定する程度のもの(以下「視覚障害者等」という。)のうち、当該市町村の教育委員会が、その者の障害の状態、その者の教育上必要な支援の内容、地域における教育の体制の整備の状況その他の事情を勘案して、その住所の存する都道府県の設置する特別支援学校に就学させることが適当であると認める者をいう。以下同じ。)以外の者について、その保護者に対し、翌学年の初めから二月前までに、小学校、中学校又は義務教育学校の入学期日を通知しなければならない。
2 市町村の教育委員会は、当該市町村の設置する小学校及び義務教育学校の数の合計数が二以上である場合又は当該市町村の設置する中学校(法第七十一条の規定により高等学校における教育と一貫した教育を施すもの(以下「併設型中学校」という。)を除く。以下この項、次条第七号、第六条の三第一項、第七条及び第八条において同じ。)及び義務教育学校の数の合計数が二以上である場合においては、前項の通知において当該就学予定者の就学すべき小学校、中学校又は義務教育学校を指定しなければならない。
3 前二項の規定は、第九条第一項又は第十七条の届出のあつた就学予定者については、適用しない。

第三節 特別支援学校
(特別支援学校への就学についての通知)
第十一条 市町村の教育委員会は、第二条に規定する者のうち認定特別支援学校就学者について、都道府県の教育委員会に対し、翌学年の初めから三月前までに、その氏名及び特別支援学校に就学させるべき旨を通知しなければならない。
2 市町村の教育委員会は、前項の通知をするときは、都道府県の教育委員会に対し、同項の通知に係る者の学齢簿の謄本(第一条第三項の規定により磁気ディスクをもつて学齢簿を調製している市町村の教育委員会にあつては、その者の学齢簿に記録されている事項を記載した書類)を送付しなければならない。
3 前二項の規定は、第九条第一項又は第十七条の届出のあつた者については、適用しない。

(特別支援学校の入学期日等の通知、学校の指定)
第十四条 都道府県の教育委員会は、第十一条第一項(第十一条の二、第十一条の三、第十二条第二項及び第十二条の二第二項において準用する場合を含む。)の通知を受けた児童生徒等及び特別支援学校の新設、廃止等によりその就学させるべき特別支援学校を変更する必要を生じた児童生徒等について、その保護者に対し、第十一条第一項(第十一条の二において準用する場合を含む。)の通知を受けた児童生徒等にあつては翌学年の初めから二月前までに、その他の児童生徒等にあつては速やかに特別支援学校の入学期日を通知しなければならない。
2 都道府県の教育委員会は、当該都道府県の設置する特別支援学校が二校以上ある場合においては、前項の通知において当該児童生徒等を就学させるべき特別支援学校を指定しなければならない。
3 前二項の規定は、前条の通知を受けた児童生徒等については、適用しない。


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