大人の発達障害の特徴 高校生の発達障害の特徴

高校生の発達障害、改善の具体例、友達がいない、対人関係の悩み、いじめ。

人付き合いが苦手で、もしかして発達障害かも?、高校生の発達障害の特徴です。

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もしかして発達障害かも?

高校生くらいになると「もしかして発達障害かも?」と、自分自身に発達障害があることを、気がついてきます。

小学生や中学生の頃は、なんとなく他人と自分がちょっと違うと思っている程度でも、高校生になると、勉強も難しくなり、人間関係も複雑になり、発達障害が自覚されやすい時期になるのです。

小学生くらいの時期では、発達障害児本人の努力で発達障害を改善することは難しいですが、高校生くらいまで成長すると、正しい改善方法と、本人の努力によって、発達障害を克服することも可能になります。

高校生になると、発達障害を自分で改善できる。

高校生なら、他人と違うのは当たり前。

友達ができなかったり、人と上手く話せなかったりすると、自分と他人の違いを意識してしまいますが、あまり気にする必要はありません。

思春期では、中学生までには、男子なら声変わりをして、女子なら生理が始まり、身体的にも精神的にも成長します。
高校生になると、さらに成長が進み、本来、他人との違いを意識しながら、自我が確立される時期なのです。

他人との違いに悩むのは、高校生なら普通のことです。何も発達障害だけが原因ではありません。発達障害のない高校生でも、他人との違いに悩んでいるのです。

「自分はダメな人間だ。」と自己否定せず、「悩んでるのは自分だけじゃない。」と、ポジティブに考えましょう。

みんな同じなのは、小学生くらいまで。高校生なら、他人と違うのは当たり前です。

欠点じゃなく個性、苦手なことに悩まずポジティブに。

発達障害でよく言われるのが、発達障害は「欠点じゃなく個性」ということです。

発達障害で苦手なことがあっても、人より劣っているわけではありません。発達障害があると、自分自身に劣等感を持つことが多いのですが、何かの長所があります。

  • とっさの対応が苦手でも、決められたことを守れる。
  • 対人関係が苦手でも、得意な教科がある。
  • せっかちだけど、明るく元気。
  • 忘れっぽいけど、気配りができる。
  • 勉強ができなくても、人に優しくできる。

発達障害者本人が気づいてなくても、長所があります。短所ばかり気にせず、長所を伸ばせばいいんです。

マイナスからプラスへと目を向け、気持ちをポジティブに切り替えましょう。

友達ができない、人と話せない。高校生の発達障害の特徴

発達障害で、人と上手く話せず、友達ができません。

  • 他の人が、自分とだけ遊んでくれない。
  • なぜか、自分だけ仲間外れにされている。
  • 他人と一緒に行動するのが苦手。
  • 自分のペースを乱されたくない。

この仲間とのグループ行動ができないのは、自閉症スペクトラムの典型的な特徴です。

小学生の頃から、子供は、数人の仲間でグループを作って、行動するようになります。
高校生になると、同年代の集団意識がさらに強くなり、親子などの家族の絆より、同年代の友達との繋がりを重視するようになります。
思春期では、この集団行動はごく普通で、大人から干渉されない自分たちだけのルールを作り、仲間意識を強めます。

発達障害があると、中学生になっても、高校生になっても、ひとりぼっちで、仲間とのグループに入れません。
本人は仲間に入りたくても、入れない場合もありますし、対人関係が苦手なので、集団の中に入ると疲れてしまい、1人での行動を優先する場合もあります。

自分から仲間に入ろうとしても、グループの人から避けられてしまい、自分は仲間外れにされたと感じてしまうこともあります。
仲間外れにされたと感じた経験がきっかけで、他人へ攻撃的になることもあります。そうなると、さらに他人から避けられ、仲間に入ることができなくなります。

自分では仲間はずれの原因が理解できない。

発達障害があると、小さい頃から友達ができずに過ごしています。そのため、高校生になっても、上手く人と接することができません。

高校生になると、同じ趣味、同じ部活動、同じ中学校出身などの、いくつも気の合う仲間のグループがあります。そんな中で、どのグループにも入らずに、1人だけでいると、周囲からは変わった存在に見られます。

  • 人と接するのが下手。
  • 周囲から変だと見られている。

発達障害がある高校生が、仲間を作るのは、こんなマイナスの状態から、始めることになります。

しかし、本人は、なぜ自分が仲間に入れず、グループから排除されるのか、理解できないことが多いのです。

他人に配慮しながら強調して行動する、社会性が自分自身にないことが原因であることに気づけないのです。
そして、みんなに意地悪をされている、仲間はずれをされている、いじめられている、と精神的に不安定になっていきます。

深く考えすぎないことが大切。

  • 相手の話や表情から、相手の気持ちを考えるのが苦手。
  • 自分の気持ちを相手に伝えるのが苦手。
  • 相手に配慮した行動をするのが苦手。

発達障害があると、もともと人と付き合うのが苦手なので、仲間にあわせながら、集団で一緒に行動すると、強い精神的苦痛を感じます。
そうしたストレスを感じながら、無理してグループで行動すると、仲間とトラブルになり、結局、仲間はずれになってしまいます。
仲間に入りたいけど、負担が大きすぎると感じたら、無理せずに距離をおいて、1人の状態に戻ってリラックスしましょう。

発達障害は、欠点じゃなく個性です。
ひとりぼっちだと悩んで、無理して頑張りすぎるより、深く考えずに自分らしさを大切にしましょう。

改善方法の具体例、人の話を聞くだけで、自分のことを話せない。

  • 授業中に指名されると、勉強の内容は理解できていても、自分の考えをみんなの前で、発表できない。
  • みんなが盛り上がって話していても、黙って聞いてるだけで、会話に参加できない。
  • たまに発言すると、何が言いたいかわからないと、みんなに言われる。

聞くのはできても、上手く話せないタイプの改善方法の具体例です。

  • 家族と話す練習をする。
  • 焦らずに、ゆっくり喋る。

学校から帰ってから、学校での出来事や、自分の気持ちを聞いてもらい、話す練習をしましょう。
学校でも家でも、話す機会がないと、ますます、会話が苦手になってしまいます。
身近な家族に、話を聞いてもらい、会話の楽しさを感じることで、学校の仲間との会話も上達していきます。

周囲の会話のテンポに合わせようと無理をせず、仲間との会話では、焦らずゆっくり喋ることが大切です。
無理して喋れないより、ゆっくりでも喋ったほうが、会話は成り立ちます。

ゆっくり喋るのが自分の個性と、周囲に認めてもらいましょう。

改善方法の具体例、一方的に自分だけ喋ってしまう。

  • 自分の知ってることを全部喋ってしまう。
  • 相手が飽きても、喋り続ける。
  • 相手の話を聞かずに、自分の言いたいことを言う。
  • 会話がキャッチボールにならない。

喋るのは上手でも、一方的で自分勝手に喋るタイプの改善方法の具体例です。

  • 1、「話していい?」と聞いてから喋り始める。
  • 2、相手の顔を見ながら喋る。
  • 3、「どう思う?」と、途中で相手の意見を聞く。

まず相手に「話していい?」と確認してから、喋り始めると、自分の中でのルールを決めることです。
そうすれば、相手の言葉を遮って喋り始めるより、相手に与える印象が和らぎます。

また、喋っている最中も、相手の顔を見ながら喋ることで、相手が自分の会話にどんな反応をしているかが、わかるようになります。

さらに「どう思う?」と、話の途中で相手の意見を聞くと、自分の中でのルールを決めます。
一方的に喋りすぎず、自分の会話を一旦終了させることができ、相手が話を返すきっかけになります。

この3つの改善方法は、すぐにはできなくても、会話の練習を繰り返し、徐々にできるように努力しましょう。

同級生に騙される、金銭ドラブル。高校生の発達障害の特徴

子供は、小学生の頃から、うそを言うことがあります。
通常は、子供同士では、嘘を言ったり、言われたりして、会話には本当のことと、本当ではないこと、両方があることを理解できるように成長します。

発達障害があると、高校生になっても、他人の嘘を理解できない場合があります。
言葉を真に受けるので、「首を長くして待つ。」を、何度言っても、本当に首が長くなると考えてしまう場合もあります。

自閉症スペクトラムのタイプでは、他人の言う内容を、そのまま受け止める傾向があるので、同級生が嘘を言うと、すぐに騙されます。

  • 人の言うことを真に受ける。
  • 他人の意見に流される。
  • 嫌だと、はっきり言えない。
  • お人好しで、おだてられると、その気になる。

こんな特徴があれば、他人に騙されやすいタイプです。

高校生になると金銭トラブルも・・・

騙されやすい発達障害児の特徴は、高校生になると金銭トラブルの原因にも発展します。

発達障害があると、「ちょっとお金を貸して。」と言われて、本当にお金を貸してしまう場合があります。

  • 定期券を失くしたから電車代を貸して。
  • お金を落として困ってる。
  • 財布を忘れて、お昼ご飯が買えない。

最初は、こんなきっかけで、お金を要求してきます。
本当に困っている人と、嘘をついてお金を騙し取ろうとする人、その区別が発達障害があると理解できないのです。
お金を要求されたら、はっきりと断るようにする。ちょっとくらいなら、と考えては絶対にダメです。

お金を貸してと言ってくる人には、近づかないようにしましょう。

キャッチセールスに騙されることも。

街を歩いていると、声をかけてくるキャッチセールス。

  • アンケートに答えてください。
  • 無料モニターを募集しています。

本当の目的を隠しながら、言葉巧みに高額商品などの契約を勧誘してきます。
特に狙われるのは、若い世代です。
高校生は、英会話スクールや、学習教材の勧誘などのターゲットになりやすい年代です。

発達障害があり、他人の言うことを真に受ける特徴があるなら、悪徳勧誘に気をつけましょう。

街中で声をかけられても、話をせずに立ち去るように注意しましょう。

部活動に馴染めず退部したい。

高校生活では、もちろん勉強も大切です。それと同じくらい、部活動を通じて、目標に向かって努力することや、人間関係を学ぶことも、高校生活では大切なことです。

発達障害を持つ高校生にとって、部活動は社会性や協調性を学ぶ貴重な機会です。

中学校では部活動を続けていても、高校生になって、新しい人間関係がうまくいかずに、部活動に馴染めない場合があります。

  • 顧問の先生に厳しく叱られる。
  • 先輩に叱責される。
  • 一番になれず面白くない。

発達障害があると、こんな理由で、部活動に馴染めず、退部してしまいます。

  • 注意力が弱く、人の話を聞けない。
  • 挨拶など礼儀正しくできない。
  • 勝ち負けの結果に、こだわり過ぎる。

こんな発達障害の特徴があると、うまく部活動の仲間と付き合うことができません。

発達障害の特徴にあった部活動を選ぶ。

運動が得意でも、人付き合いが苦手なタイプなら、チームスポーツより、個人競技が向いています。
野球やサッカーなどのチームスポーツは、協調性が必ず必要ですが、陸上や水泳などは個人競技なので、自分1人で練習できます。
また、運動が苦手なら、音楽や美術などの文化部を選びましょう。

自分の適性を考えて、長く続けられる部活動を選び、社会性や協調性を学びながら、高校時代しかできない、何かに打ち込む貴重な経験を積みましょう。

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いじめられて学校に行きたくない。

発達障害を持つ子と、いじめ。悲しいけど、避けては通れない問題です。

周囲とちょっと違い特徴があると、いじめの対象になりやすいのです。

  • 仲間外れにされる。
  • いたずらをされる。
  • 悪口を言われる。
  • 暴力を受ける。

このような、いじめに発展する原因としては、周囲の子が、発達障害を持つ子を、なんだかちょっと違う存在と感じているからです。また、特別扱いをされて不公平なようにも、感じています。

  • 言葉遣いが変わっている。
  • 一緒に行動すると、できないことが多く、足を引っ張られる。
  • 何かしてあげても、感謝の気持ちを示さない。
  • できないことが許されて、不公平に感じる。

このように周囲が感じていることが、発達障害児がいじめを受ける原因になっていきます。

しかし、発達障害があるからといって、いじめを受けても我慢する必要なんてありません。いじめにあったら、すぐに高校の先生に相談して、対応をお願いしましょう。

安全な場所を探そう。

いじめを防ぐ一番の方法は、いじめる人間と接触しないことです。

顔を合わせると、いじめが始まります。しばらくの間、接触しなければ、自然といじめがなくなることもあります。

休み時間は、図書館や保健室など、いじめてくる人間が来ない場所を探して、その安全な場所で過ごすようにしましょう。
また、学校に行くのが、どうしても嫌になった場合は、いじめを受けないように、学校に行かないで家庭で過ごす方がいい場合があります。
高校は、通信制の高校もありますし、いじめがあるような学校に何もこだわる必要はありません。

環境を変えることで、いじめから避難することができます。

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発達障害でも友達を作る、これを試そう。改善方法の具体例、

発達障害がある高校生が友達を作るポイントは、ちょっとしたきっかけを大切に、自然体で独占しないこと。

発達障害があると、1人の方が気楽でいいと言っても、やっぱり高校生くらいになると、内心は友達がいないことに悩みます。

  • 友達がいるのが、いいこと。
  • 友達がいないのは、よくないこと。

こんな考えを持つ必要は全くありません。

初対面の人と、すぐに打ち解けて仲良くなる人もいます。それも、その人の個性です。しかし、だからと言って、初対面の人と打ち解けるのが苦手でも、それも個性なので全然問題ありません。

友達を作ることは、焦らなくていい。

人付き合いが苦手なのは、発達障害の個性です。焦る必要はありません。

  • 無理して人と付き合う必要はありません。
  • 友達は人数が多ければいいのではありません。
  • 広く浅く人と仲良くする必要はありません。

誰とでも仲良くなる必要はなく、1人だけでも信頼できて居心地がいい友達がいれば、それで十分です。

ちょっとしたきっかけを大切に、自然体で独占しない。

感謝の言葉「ありがとう」、朝の挨拶「おはよう」、これが発達障害がある子が、友達を作るポイントです。

何かをしてもらった機会に、「ありがとう」と感謝の言葉を言う。
喋る機会があったら、次の日の朝に「おはよう」と挨拶する。

友達になる最初のきっかけは、ちょっとした、こんなきっかけを大切にします。
焦らず、毎日朝の挨拶を繰り返すだけでも、徐々にお互いの距離感は縮まります。

挨拶から、趣味などの会話、お互いの悩みなど、落ち着いて自然体で、関係を進めていきましょう。

発達障害があると、自己中心的な考えが強い傾向があります。
友達になれたら、相手に何かを求めるだけでなく、相手のために何をしてあげられるかを考えましょう。

また、発達障害があると、友達を自分だけで独占しないと気が済まない場合があります。
その友達が、自分以外の子と一緒にいても、自分が嫌われたと感じる必要はありません。

相手に自分といることを強制せず、自然体で友達とは付き合いましょう。

年代別に障害の特徴、改善例をチェック

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障害の種類で特徴、改善例をチェック

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