運動神経が悪い、体育、スポーツがダメ。発達障害児の特徴です。
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<目次>、運動、体育、スポーツが苦手。
- 1、発達障害の特徴の具体例
- 2、うちの子の場合は。(障害を持つ子)
- 3、こんなことが困ります。
- 4、原因はなんだろう?
- 5、改善方法の具体例、これを試そう。
発達障害の特徴、具体例。
運動、体育、スポーツが苦手。
極端に運動音痴で、体育やスポーツが不得意、発達障害児には、こんな特徴がある子がいます。
- 跳び箱ができない。
- 走るのが遅い。
- まわれ右ができない。
- ボール投げができない。
- でんぐり返し・前転ができない。
- 鉄棒ができない。
- 縄跳びができない。
- スキップができない。
- 体操ができない。
- 体操の動きが不自然。
- リズムにあわせて踊れない。
うちの子の場合は。
(広汎性発達障害、軽度知的障害児)
うちの子も運動は全くダメです。
うちの子の場合も、運動が苦手な特徴があります。運動は全部不得意で、残念ですが完全な運動音痴です。かけっこはいつも最後。マラソン大会も学年で最下位です。
小学校に入学した時点では両足ジャンプ、スキップができませんでした。年齢とともに少しはできることが増えていますが、覚えないといけない運動のほうが多くで、他の子と差が大きくなっていっています。
困ることは?、運動ができない。
学校でやる集団での運動は、迷惑がかかり困る。
学校では、勉強と運動は避けて通れません。
極端に運動が苦手だと、発達障害の子が、学校が嫌になる原因となり、困った特徴です。
マット運動や鉄棒の逆上がりなど、個人でやる運動はできなくても、お友達に迷惑はかかりません。
しかし、リレーやチーム競技など、みんなで一緒にやる運動の場合は、ひとりできないと、みんなに迷惑がかかるので困ってしまいます。
みんなで一緒に跳ぶ、大縄跳びでは、一人が縄に引っかかると、全体が跳べないので、お友達から非難されたりします。
ダンスができないと、運動会でやる集団のダンスで迷惑がかかります。
運動、体育、スポーツができない。その原因は?
障害のため身体を動かす脳の構造が弱い、これが原因です。
発達障害、知的障害を持つ子は、感覚からの情報をもとに身体を動かす脳の構造が弱く、運動が上手くできません。
体操やダンスなどは、
- 手と足を交互に動かす。
- 手と足を同時に動かす。
- お手本やリズムに合わせて、身体を動かす。
ボールやラケットなどの、道具を使った運動では、道具と自分の身体、この両方をコントロールする身体能力が必要です。
飛んでくるボールを受け取るには、目で見たボールが飛んでくる視覚情報から、瞬時に脳がボールとの距離を測りながら、身体に指令をだして、手足を動かしボールをつかみます。
障害児が運動ができないのは、本人の頑張りが足りないのではなく、身体の動きをコントロールする脳の機能が、障害のために弱いことが原因です。
自閉症が原因の場合が多い。
発達障害の中でも、自閉症の傾向がある子は、この身体感覚を上手にコントロールできない特徴があります。
自閉症スペクトラム障害や、アスペルガー症候群の傾向などが、全く見られず、運動機能だけが極端に苦手な子の場合は、発達性協調運動障害と診断されます。
運動、体育、スポーツが苦手。改善方法の具体例、小学生の発達障害
障害児が運動音痴を克服するための改善例を紹介します。
運動、体育の練習のため、家庭でやること。
簡単なことから練習する。
縄跳びは、縄を回すことと、縄を飛ぶことを組み合わせた運動です。
運動が苦手な発達障害の子に、いきなり、縄跳びの練習をやらせても、できるようになりません。
縄跳びができない子の場合は、まずは縄を回すことから練習する。
そして次に、縄を持たずに、一定のリズムで飛ぶだけの練習をする。
その後に、縄跳びの練習をさせます。
ドッチボールの練習では、まずは、ボールを転がすことから始めます。
親子で、ボールを転がして、転がしたボールを受け止めさせます。
風船は、ボールより速度が遅いので、風船で受け止める練習をすると、比較的簡単にできるようになります。
できないことを無理してやらずに、簡単なことに置き換えて、楽しく練習をさせましょう。
身体を刺激する遊びをやる。
お手玉、けん玉、旗揚げゲーム、背中に書いた文字あてゲーム、身体の感覚を刺激するゲームをやりましょう。
子供と一緒に親子で遊べば、楽しみながら障害児の感覚を鍛えられます。
楽しく毎日続けることが大切です。
家の中で運動をする。
家の中で軽い運動をしましょう。
布団で「でんぐりがえし」やマット運動をやる。
朝起きてからや、勉強の合間でラジオ体操をやる。
日常生活のちょっとした時間で体を動かすようにします。
親子で一緒に運動を楽しみましょう。
家族で公園で運動する。
天気がいい休日は、家族で公園に行って運動しましょう。
発達障害、知的障害を持つ子に、「運動しなさい!」と言っても、どうしたらいいかわからないので、運動ができるようになりません。
親子や家族で一緒に運動することで、障害児は体の動かし方を目で見て少しずつ少しずつ覚えていきます。
運動の内容は楽しければ何でも構いません。
ボール投げ、なわとび、鉄棒などの運動をやる。
ぶらんこ、ジャングルジムなどの遊具遊びでも、体の感覚が鍛えられます。
小さい目標を達成して褒める。
発達障害、知的障害を持つ子は、いきなり運動ができるようにはなりません。
ちょっとずつ、ちょっとずつ、できるようになります。
最初から無理な目標設定をせずに、小さい目標を設定して、少しずつ目標を達成していきましょう。
そして目標を達成したら、いっぱい子供を褒めてあげましょう。
障害児はできないことが多く、自身を失いがちです。
目標を達成して褒めること、これが障害児にとって効果的な方法です。
運動、体育の練習のため、学校に期待すること。
障害のことを先生にお願いしましょう。
発達障害児への配慮
運動が苦手な障害児は、学校の体育の授業ではクラスの他の子と同じ内容はできません。
他の子が簡単にできることが、発達障害、知的障害を持つ子はできません。
障害のために、上手く体を動かすことができないことを、先生とよく相談して、サポートを受けられるようにしましょう。
他の子に邪魔をさせない。
運動が苦手な子が一生懸命頑張っている時に、他の子に邪魔をさせないようにしましょう。
障害児が失敗した時に、笑ったりからかったりさせない。
障害児が躊躇してる時に、順番抜かしをさせない。
運動ができない子の頑張りの邪魔は、絶対にさせないようにしましょう。
運動を補助してあげる。
マット運動で転がるように押してあげる。
鉄棒の逆上がりで、お尻を押し上げてあげる。
発達障害、知的障害で運動ができない子を、体育の授業で特別扱いして他の子と別なことをやらせるより、先生に補助をしてもらいながら他の子と同じ事をやらせましょう。
障害児を特別扱いすると、他の子が不公平感を持ってしまいます。
なるべく同じ事をやらせて、みんなで手助けしてあげる雰囲気が大切です。
ダメな例、発達障害児には効果なし。
障害児に効果なし。
ひとりで練習させる。
障害で運動が苦手な子が、ひとりで練習しても、できるようになりません。
運動ができないのは、練習不足や努力不足ではなく、発達障害、知的障害が原因なのです。
指導を投げ出して障害児にひとりでやらせずに、どんなトレーニングが効果的かを考え指導していきましょう。
できないことを叱る。
「なぜできない!」と叱る。
「頑張ればできる!」と叱る。
「やる気がない!」と叱る。
発達障害、知的障害で運動ができない子は、障害が原因で運動ができないのです。
頑張っても、やる気があっても、すぐにはできるようになりません。
なぜできないのか、障害だからです。無駄に叱るのではなく、障害児が必要としているサポートをしましょう。