幼児の発達障害の特徴

極端に不器用。箸、ボタン、ファスナーができない。幼児の発達障害の特徴、具体的な改善例

手先が不器用で、服のボタンが苦手、幼稚園でのお絵かきも苦手。発達障害児の特徴です。

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幼児の発達障害の特徴、具体例。

極端に不器用。

不器用で箸で食べるのが下手。道具をうまく使えず、極端に手先が不器用。発達障害児には、こんな特徴がある子がいます。

  • 服のボタンが止められない。
  • ファスナーの開け閉めができない。
  • 靴のマジックテープがうまく止められない。
  • 箸を使って食べるのが苦手。
  • ヒモが結べない。
  • 折り紙が折れない。
  • ハサミで切るのが苦手。
  • クレヨンがうまく使えず絵が下手。

このように細かい手の動きができず、道具を使うのが苦手です。

小さい頃はどんな子でも、うまくできませんが、練習を続けていると、年齢とともにだんだん上手にできるようになってきます。
幼稚園の頃には、服のボタンやファスナー、食事の箸、靴のマジックテープといった日常生活の道具や、ハサミ、クレヨン、折り紙などの幼稚園や保育園の道具が上手に使えるようになります。
発達障害で、極端に不器用な特徴がある子は、どんなに練習しても、道具がうまく使えません。

うちの子の場合は。
(広汎性発達障害、軽度知的障害児)

うちの子も、とにかく極端に不器用で、日常生活に困りました。

うちの子も幼稚園の頃は、服のボタンが止められず、靴もうまく履けませんでした。幼稚園に行く日には、ボタンやファスナーの付いていない服だけを着せてました。
幼稚園でのお絵かきも、もちろんダメでした。人の顔の絵で、目や口が顔の輪郭からはみだずのは、発達障害児の特徴です。

困ることは?、極端に不器用。

日常生活の中で、食事や身だしなみが上手にできず、困ります。

  • 箸が上手に使えず、食事をこぼす。
  • ボタンを留められず自分で服を着れない。

手先が不器用すぎると、日常生活で困ることが多くあります。

また、お絵かきや、工作ができないと、幼稚園の製作活動についていけず、先生に迷惑をかけます。


極端に不器用。その原因は?

障害のため、感覚が未発達で、脳が微細運動を制御できないのが原因です。

目で見た視覚、手で触った触覚など、いろんな感覚の刺激から、脳が考え行動・運動することを、感覚統合といいます。発達障害児が不器用なのは、この感覚統合が未発達なのが原因です。

ボタンを留めるには、

  • ボタンを目で見た視覚情報
  • ボタンを留めた後の状態をイメージする想像力
  • 目で手でボタンを持った触覚
  • どこに力を加えればボタンがどう動くかを把握する経験
  • ボタンを動かしながら瞬時に次の動きを調整する処理速度

これらの感覚を統合する脳の働きができて、はじめてボタンが留められます。

お絵かきは、

  • 描こうとする絵をイメージする想像力
  • 紙やクレヨンを目で見た視覚情報
  • クレヨンを持つ手の触覚

これらの感覚を統合して、さらに手を動かしながら、

  • 自分の書いた線をリアルタイムで目で追う。
  • そして瞬時に次に動かす方向を決める。

そんな高度な脳の働きが必要です。

また、手先は器用でボタン留めや箸は上手でも、お絵かきが苦手な子もいます。

  • 極端に想像力が弱いタイプ
  • 何をしたらいいか考える能力が弱いタイプ

こんなタイプの子は、手先が不器用じゃなくても、お絵かきや工作は苦手です。

極端に不器用。改善方法の具体例、幼稚園児の発達障害

障害で、極端に不器用な子の改善例を紹介します。

手先を器用にするため、家庭でやること。

手先を使う遊びをする。

  • けん玉
  • 折り紙
  • お絵かき
  • お手玉
  • ボール遊び

何か道具を使った遊びで、障害を持つこの手先の感覚を刺激しましょう。障害を持つ子の感覚を刺激して、脳を成長させるには、毎日の繰り返しが必要です。無理にやらせても、長続きせず、効果がありません。子供自身が楽しみながら道具を使って遊べるようにしましょう。

道具を使った遊びで、子供の感覚を刺激する療育方法を、「感覚統合療法」といいます。

いいところを褒める。親も楽しむ。

お絵かきをしたら、ぐちゃぐちゃの絵でも褒めましょう。道具を使った遊びでは、親も一緒にやって、楽しみましょう。
親子で笑顔になって、楽しむこと。そして、とにかく子供を褒めること。そうすることで、障害を持つ子でも、苦手な道具遊びのやる気が起こります。
親子の笑顔が、子供の感覚の成長につながります。

すぐに使える場所に、遊び道具やハサミやクレヨンを置く。

子供がすぐに使えるように、部屋の中の目につく場所に道具を置いておきましょう。せっかくの道具が、見えない場所にあると、使う機会が減ります。
片付けも大切ですが、障害を持つ子には、感覚を発達させることを優先して、好きな時に、好きなだけ、道具を使った遊びができる準備をしておきましょう。

  • ハサミ
  • のり
  • クレヨン
  • 折り紙
  • ボールなどの遊び道具

こんな道具を、子供の目につく場所に置きましょう。

ボタンやファスナーの服で練習する。

家庭でボタンの服を着せて、ボタンを留める練習をしましょう。慣れないうちは、ボタンが大きな服から始めます。
子供がボタンを留められないと、面倒なので、ついついボタンのない服を着せてしまいますが、それではいつまで経っても、できません。

幼稚園の生活でも、最低限のボタン留めは必要です。そして、小学校に入学すると、体操服への着替えや、給食当番のエプロンを着ける機会があります。
まずは、家庭で毎日繰り返し、ボタン留めを一人でできるように親子で練習しましょう。

手先を器用にするため、幼稚園に期待すること。

障害のことを先生にお願いしましょう。

発達障害児への配慮

手先が不器用は障害を持つ子には、生活面でも、工作やお絵かきなどの製作活動でも、他の子から遅れてしまいます。
幼稚園の先生が、なんでも全部をやってあげた方が、手間がかかりません。
しかし、それでは障害を持つ子の成長にはつながりません。
先生や他の子には迷惑をかけますが、遅れを認めてもらい、先生の支援は一部だけにしてもらいましょう。

できないことだけ、手伝ってもらう。

他の子より時間がかかっても、障害児本人ができることは、自分でやらせて、できないことだけ、先生に手伝ってくださるように、お願いしましょう。幼稚園での集団生活は、障害を持つ子が大きく成長できるチャンスです。
先生に迷惑をかけない範囲で、障害児本人が何でもやって、感覚の発達を促しましょう。

加配の先生がいる場合は。

担任の先生の他に、サポートの加配(かはい)の先生がついてくれる場合。
障害を持つ子は、他の子から行動が遅れます。時間がかかっても、障害を持つ子が自分自身で進められるように、のんびり指導してもらうように、お願いしましょう。
せっかく加配の先生がついてくれても、他の子と同じペースで急かされると、障害児本人が何もしない状態になります。障害を持つ子が、まずは自分のペースで、ゆっくり頑張るのを、加配の先生にサポートしてもらいましょう。

ダメな例、発達障害児には効果なし。

障害児に効果なし。

早くしてと、急かす。

ボタンを留めるのが遅い子を、急かす。箸が苦手な子が食べるのを、急かす。
障害を持つ子が、自分のペースでやっているのを急かせても、効果がありません。急かされたり、怒られたりすると、自分で取り組むことが嫌になって逆効果です。

できてない点、欠点を指摘する。

障害を持つ子が描いた絵の、欠点を指摘する。ボタンが外れてると叱る。
できないことを叱るより、障害を持つ子には、できたことや、努力したことを褒めて伸ばしましょう。



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