我慢ができず、ルールが守れない。順番が待てない。発達障害児の特徴の一つです。
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<目次>、我慢ができない。ルールや順番が守れない。
- 1、発達障害の特徴の具体例
- 2、うちの子の場合は。(障害を持つ子)
- 3、こんなことが困ります。
- 4、原因はなんだろう?
- 5、改善方法の具体例、これを試そう。
幼児の発達障害の特徴、具体例。
我慢ができない。ルールが守れない。順番が待てない。
直前に何回も注意されても、全く我慢ができない。発達障害児には、こんな特徴がある子がいます。
幼稚園や保育園で集団生活を始めると、だんだんと我慢ができるようになってきますが、発達障害の子は、先生から何度注意されても、全然我慢ができません。
障害児本人もダメだとはわかっているのですが、欲求を抑えられません。注意された大人の様子を見ながら、我慢できずに約束を破ることもあります。
我慢ができない。
- 「いただきます。」の前に食べ始める。
- 先生の許可なく、外に遊びに行く。
- 座るように言われても、立ち歩く。
同じことを何度注意されても、全く我慢ができない。
遊びのルールが守れない。
かくれんぼで、見つかっても、出てこない。
鬼ごっこで、タッチされても、鬼にならずに逃げる。
遊びのルールを無視して、自分勝手に自分だけが楽しいことをやり続ける。
みんなで仲良くおもちゃを使おうと言われているのに、言われた直後におもちゃを独り占めしてしまう。
順番が待てない。
お友達と並んでから順番に遊ぶことができない。順番が待てなくて、順番抜かしをする。
幼稚園や保育園では、お友達と一緒にみんなで遊具を使って遊びます。ブランコを順番でやる。すべり台を順番でやる。順番に列に並んで待つ。発達障害の子は、この順番に待つことができない特徴があります。
順番で遊ぶように言われても、その直後に順番を守らず勝手に遊んでしまいます。
うちの子の場合は。
(広汎性発達障害、軽度知的障害児)
うちの子も、我慢するのが苦手でした。遊びのルールが理解できず、お友達と一緒の遊びができませんでした。
うちの子の場合も、我慢するのが苦手。この我慢できないという特徴は、お友達に迷惑がかかるので、幼稚園では困りました。
軽度の知的障害もあるので、幼稚園の間は、じゃんけんのルールが理解できずに、同じ年齢の子とは、ルールのある遊びが一緒にできませんでした。そして、幼稚園の頃は、順番という概念そのものが理解できていませんでした。
困ることは?、我慢ができない。ルールが守れない。順番が待てない。
お友達から、わがままで自分勝手と思われ、仲間はずれになります。
この我慢できないという特徴は、幼稚園や保育園で他のお友達から、わがままな子、自分勝手な子と思われ、仲間はずれの原因となります。
遊びのルールが守れない。順番が待てない。これもお友達とけんかになったり、一緒に遊ぶのを敬遠され、遊んでもらえなくなります。
我慢ができない。ルールや順番が守れない。その原因は?
障害のため、欲求が抑えられず、我慢の概念やルールが理解できないのが原因です。
- 欲求を抑えられない。
- 我慢という概念が理解できない。
- ルールが理解できない。
- 順番という概念が理解できない。
抽象的な概念である「我慢」は、障害児にとっては理解が難しいのです。
また、記憶力が弱い障害児にとって、ルールを覚えておくことも難しく、すぐに忘れてしまいます。
欲求が抑えられないので、順番を待つこともできません。
理解力がないので、悪いことをしている自覚が、障害児本人にはありません。自分がなぜ怒られているのかが、障害児には理解できないのです。
我慢ができない。ルールや順番が守れない。改善方法の具体例、幼稚園児の発達障害
障害で、我慢ができず、ルールや順番が守れない子の改善例を紹介します。
我慢する、ルールや順番を守るため、家庭でやること。
我慢できたら褒める。
いただきますの前に食べずに、いただきますを言ってから食べたら、我慢したことを褒めてあげます。
遊びをやめて片付けできたら、我慢したことを褒めてあげます。
我慢という概念が理解できない発達障害児には、ちょっとした我慢を繰り返し褒めてあげることで、我慢の習慣が身につくようになります。
家族でルールのあるゲームをする。
- ジャンケン
- すごろく
- トランプ
- ボードゲーム
家族でルールのある遊びをすることで、発達障害児にも、ルールを守って遊ぶことの楽しさを教えましょう。難しいルールは、簡単なルールに変更して、障害を持つ子でも理解しやすいように工夫して、ゲームを楽しみましょう。
親子で楽しみながらの学習が一番効率的です。
日常生活で列に並ぶ。
- スーパーのレジで列に並ぶ。
- 電車やバスに乗る時に列に並ぶ。
日常生活の中で、親子で列に並び、順番を待つことで、幼稚園での遊びでも、順番を待つことを覚えさせます。
親がやっていることを見ることで、障害を持つ子も順番という習慣を身につけます。
我慢する、ルールや順番を守るため、幼稚園に期待すること。
障害のことを先生にお願いしましょう。
発達障害児への配慮
ルールが理解できない子や、順番が理解できない子の場合、幼稚園の先生のサポートがあれば、改善できることが多くあります。
障害で理解力が弱いだけで、悪意はないことを、幼稚園の先生に知ってもらい、障害児の特性をふまえたサポートをお願いしましょう。
具体的な指示をしてもらう。
「いただきます。」の前に食べ始めたら、「食べないで。」ではなく、「箸を置いて、手を膝に置いて」と具体的に、何をするかを指示すると、発達障害児が行動しやすくなります。
「順番に並んで。」と言っても、理解力のない発達障害児は、どうすればいいのかわかりません。列の一番後ろを指差しながら、「あそこに並んで。」と具体的な指示をお願いしましょう。
ルールや順番という抽象的な概念ではなく、どこで何をする、という、具体的な指示なら発達障害児でも理解ができます。
特別扱いせず、ルールや順番を守らせる。
発達障害児の場合は、ルールを無視したり、順番抜かしをしても、見過ごされ特別扱いさせる場合があります。それでは、障害児本人の成長はできません。
幼稚園の先生には、他のお友達と同じように、ダメなことはダメと、しっかり指導してもらいましょう。
加配の先生がいる場合は。
担任の先生の他に、サポートの加配(かはい)の先生がついてくれる場合。
先生が一緒に、順番に並んで待ってもらう。そばで一緒に遊びながらルールを教えてもらう。順番が回ってきて遊ぶ時の楽しみや、ルールを守って遊ぶ楽しみを、そばについて教えてもらいましょう。
ダメな例、発達障害児には効果なし。
障害児に効果なし。
長時間、説明する。
遊びのルールを長々と説明しても、障害を持つ子は、記憶力や理解力がないので、効果がありません。
全てを理解することはできないので、ちょっとくらい間違っても気にせず、徐々に覚えていかせましょう。
なぜ?、と責める。
「なぜルールを守れないの?」「なぜ順番を守れないの?」と叱っても、発達障害児の場合は、ルールや順番そのものが理解できていないのです。
「なぜ?」と叱るのではなく、何をすればいいのか、具体的に指示をしましょう。
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